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あんこがはみ出るくらい日々奮闘中のセラピストたちのブログ。 ぜひご一読を!

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チャリティ講演会~出会いに感謝して~

チャリティ講演会


2013年7月12日(金)
この日は毎月の作業科学研修会のスペシャル版?イレギュラー版?

(いつもステキな刺激をくれる会なのにセンスのない表現・・・すみません)
齋藤さんのお仲間が「福島の為に・・・」と講演に来てくださるとのこと。



朝からテンション高め。
なんたって友利先生と竹林先生が福島にお越しに!

業務終了後、一路郡山へ。

声をかけてくださった齋藤さんと、
参加したがるだろうなーと思わせてくれる仲間に感謝。



友利先生「作業療法と機能訓練」


詳細は友利先生のブログを見ていただくとわかりやすいですが、
理解した範囲で記載しておきます。


OTが機能訓練を行う際のポイントは3つ

・「活動」ではなく、「作業」に焦点を
「活動」と「作業」の違い
「作業」は、意味と目的を明確にしたもの。
面接をしていてもCLとセラピストは目標にずれが生じる。必ず。
だからこそ、よりCLにとってわかりやすい、身近に感じられる言葉で共有。

目標は作業レベルで記載する。

例)立位バランス向上
 =機能を目標に挙げてもよいが、それはセラピストの中で。   
 =CL側に立った目標に言い換えると、  
   「主婦の役割を再獲得するため、1か月後に食器洗いを効率よく安全に遂行できる」


・「治す」→「治る」
主役はCL。
CLのスタンスは「治してもらう」、ではなく、自分で「治る」
セラピストの役割は動作分析、適切な動作課題の提供、適切なフィードバック。
「治す」ことではない。
そしてやっぱり実動作訓練、もしくは課題指向的アプローチを。


・「病理的治癒」→「社会的治癒」
目指すのは「社会的治癒」

=ICFで言う「参加レベル」(日常生活)で使えていなければ「治癒」とは言えない、 
 という意味合いだと思います。
=行動変容 
   人→行動→結果 (「人」が「行動」して「結果(治癒)」を導く)  
   人の行動が変化するには、自己効力感が必要             
 自己効力感は①成功体験                   
          ②代理的経験(できそう!と自分で思える)                   
          ③言語的説得(できるよ!!)                   
          ④生理的・情動的状態(体調)            
                                      からなる。
 

機能改善≠生活改善

そもそも運動機能とADLは相関が低い。
機能が改善したからといって生活も改善するわけじゃない。
機能を生活に生かすための戦略が必要。   

OTはどう機能訓練と向き合えばよいかを教えていただきました。
機能訓練が悪いわけじゃない。手段の一つ。
何度も「前座なので・・・」と言われていましたが前座ではもったいない内容です。




竹林先生「CI療法の実際と症例」

ハーパンで登場した先生に少し驚き(笑)
関西弁で突っ込みを入れながら、とても熱く語ってくださいました。




発症180日経過。
一般
的にはプラトーと言われていた時期。

でもこの病院では
それ以上経過した方々のSTEFが平均40点改善。

なぜ??
最も重要なことは機能改善ではなく、「麻痺手の行動を変容すること」
生活の中でどれだけ使える手であるか?


CI療法の3つのコンポーネンツ
非麻痺手の「使用・行動」を拘束
task-oriented training 課題指向型訓練
transfer-package 麻痺手の機能回復を日常生活に反映させるための患者指導


CI療法の治療形態(訓練)
・健側上肢の拘束 
 訓練中は原則拘束するが、日常生活では拘束しない 
 また、先生の病院では脱抑制や道具の強迫的使用があるのみ拘束。 
 重要なのは拘束ではなく、麻痺手を適切に使用すること()。
・療法士の介入 課題中にハンドリングは行わない。終了時のリラクゼーションのみ
・その他 1時間に10分休憩

課題指向型訓練 
目標を達成するために近しい運動や動作に必要な運動を含む課題を用いた介入。 
CLにとって意味のある目的に向かった課題を導入すること。 
課題は麻痺手に合わせて適切な難易度のものを。


CI療法における2種類の課題指向型訓練
shaping 
作業の手段的利用。機能訓練寄り。
麻痺手の機能改善目的。 
スピードを求め(1つの課題は10回1セット)、段階的に細やかに難易度調整。 
難易度の変数を3つ決めておき、難易度を上げる際には変数を一つ変更する。 
課題は、  ボトムアップ:共同運動パターンを評価し、分離を促すための運動方向を決定する  
        トップダウン:ゴールとなる動作を分析し、必要な運動方向のダイナミクスを理解  

 評価から導き出した運動方向を課題の中に導入する。  
 課題の決定には「what」よりも「why」が重要。

task-practice 
作業の目的的利用。直接的、実際的な訓練。  
shapingほど難易度調整やフィードバックは行わない。

<難易度調整> 
課題指向型訓練はTrial&Errorが基本。 
課題が難しすぎても簡単すぎても学習は進まない。
理想は成功率70%。

5つの視点 
空間的な広がり、物品の特徴、環境、補助具、動作の種類

<フィードバック>
方法 
学習効果が優位に持続する頻度は50%。2回に1回は自分で振り返る。 
理想的な声掛けの頻度は1/4回(具体的には想像できないけど思ったより少ない)。
内容 
できた回数や所要時間、細かな指導、療法士の動きの模倣、励まし。
Transfer Package(訓練効果を意味のある作業に結びつけるための行動学的手法)
=集中的な訓練や日常生活における麻痺側上肢の使用を通じ、 
麻痺側上肢の現状や問題をCLに理解してもらい、その問題解決技法を指導する方策
目的はADLでの使用頻度や動作の質改善などの麻痺側上肢の行動変容

Transfer Packageの3つの構成要素
1)麻痺手を使う約束  
  契約書にサイン。
  CI療法により達成したい意味のある目標を10個決め、その実現のために訓練を組み立てる。  
  麻痺手を良くするためには日常生活で麻痺手を使わなければならないことを説明。
  使えば訓練後も伸びていくが、使わなければもとに戻る。
2)セルフモニタリングの促進 
  麻痺手の使用状況を把握してもらう
3)問題解決技法(麻痺手の使い方、役割)の指導


この後は、自分でどんどん良くなっていく事例の紹介。


療法士の関わりなんてほんの一部。
CLの心を動かすだけ。
友利先生につながる、「治すのではない、自分で治るのだ」という概念。


シメの言葉行動は、薬や直接刺激とは比べものにならないくらい 
        脳の可塑性においてポジティブな刺激




わくわくする内容が書ききれないほどありました。
CI療法へのイメージはごろっと変わりました。
竹林先生のやり方が幅のある方法というだけなのかもしれませんが、
強制的でつらい覚悟をして・・・(言い過ぎ?でもないか)というイメージが、
CL自らが一生懸命模索し、前向きに、主体的に取り組む。
そんなもの(の一つ)が「CI療法」という認識になりました。

けして押し付けない、竹林先生もとてもステキ。
CLの個性を大事に。特性を大事に。
療法士は柔軟で融通の利く援助を。
そんな姿勢が、とても作業療法士らしくてステキでした。


大好きな方が、また一人増えました。
数々の出会いに感謝。




あんこ

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この記事へのコメント

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無題

こんばんは~。いつもおじゃましてすみません。。

友利先生ってADOCの友利先生ですよね~。
いいなぁ~。
私もいっぱい勉強会行きたいです!!

あんこの会さんのブログは、自分が行かずとも勉強になります^^ありがとうございます。

私もがんばります!!
  • from のえる :
  • 2013/07/30 (00:00) :
  • Edit :
  • Res

のえるさんへ

いえいえ、反応を頂けることほど嬉しいことはありません!いつもありがとうございます(*^^*)

友利先生とは湘南OT 交流会でもお世話になりましたが相変わらずステキな方でした★
様々な勉強会がありますが、こうやって他施設、他職種の方とふれあうことで自分の仕事とか役割を見つめ直す機会にもなりますよね♪
もっともっと私もOT を知っていきたいです!またご指導ください。
  • from shizuka :
  • 2013/07/31 (00:49) :
  • Edit :
  • Res

無題

こんばんは^^

湘南OT、私も行ったことありますよ(笑)
勉強になるし、自分も日々ガンバロー!と
思えるようになります。。
  • from のえる :
  • 2013/07/31 (22:30) :
  • Edit :
  • Res

のえるさんへ

存じ上げてますよ笑 湘南OT のブログ記事でもコメントくださいましたもんね★
  • from shizuka :
  • 2013/08/01 (21:16) :
  • Edit :
  • Res

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