忍者ブログ

あんこの会

あんこがはみ出るくらい日々奮闘中のセラピストたちのブログ。 ぜひご一読を!

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

脳機能とリハビリテーション その1

平成26年3月2日

☆湘南OT交流会×岐阜脳卒中リハビリテーション研究会のコラボ企画☆


あんこメンバーのshizukaとエキセントリックは,
ツイッタ―でいつもいつも熱く強く刺激をくださり、支えてくださる
坪井祥一さん講師の『脳機能とリハビリテーション』に参加してきました.


かなり濃い内容なので,4つに分けて書いていきますね.
 


脳卒中のリハは,
あの有名な山本五十六が残した言葉のような感じ

やってみせ,
 (模倣を前提に観察させたり,体制感覚フィードバックを与え運動を経験させる)

言って聞かせて,
 (どんな感じがするのか能動的に注意深くイメージさせる)

させてみて,
 (予測に基づいて実際の場面を想定して運動してみる)

褒めてやらねば,
 (信頼関係から紡ぎだされる喜びや報酬を感じる)

人は動かじ.
 (CLは差を埋め合わせるように前向きに学習していく)



また,脳卒中のリハは
運動、認知、情動の3つの領域で分けると考えやすい


運動     ⇒ 一次運動野・一次体性感覚野が運動の出力をし,
         運動前野・補足運動野が複数関節を扱う行為のプログラムを調節.   
         その場に合った行動かどうかを前頭前野が判断する

認知     ⇒ 前頭葉

情動     ⇒ 眼窩前頭皮質 



前頭葉は視床や被殻などと機能的に連結し,多側面に関連している.
そのため,前頭葉が直接障害されていない場合でも、二次的に機能低下することも多い

そのことから,ある部位が障害されているときは
他の領域とどのように連結し,影響し合っているか考えることが大事


最近では
一次運動野は一方的な運動の出力をするだけでなく、
感覚情報のフィードバックを受けて活動性を維持することが分かってきた。

脳の容量には限界があり、感覚入力がされなくなると,
脳の可塑性がおき、使わない領域は脳の中で置き換えられる
 *活動性を維持するためには,作業に対し,能動的に注意を向け,
  主体的に動かしてもらう必要がある



半球間抑制
通常,脳は半球間で互いの過活動を制御している

しかし、片側の脳が障害されると、
障害された側は不活性化が、障害されていない側は過活動化が起きる

不活性化が起きると、
GABA回路により抑制性の働きが強まり、使わない領域は更なる機能低下を招く

 *これを防ぐためには,感覚入力や情報入力を絶やさないことが大切。
  一次運動野が障害されていなければ,感覚入力により活動性の維持につながる


一次運動野(M1)はold M1new M1の2つの領域に分けられる
  old M1:脊髄介在細胞を通り脊髄前角細胞に作用。
      粗大な動作や体幹の制御に作用。深部感覚とのつながりが強い。  
  new M1:脊髄前角細胞に直接作用。
      巧緻動作に作用。表在感覚とつながりが強い。


繰り返しになるが,一次運動野は運動のみでなく,体性感覚とのつながりが強い.
=M1の機能維持には体性感覚フィードバックが大切
…とはいっても
 モノや人に触れさせたり,関節を動かすだけでは十分な感覚入力はされない。


大脳で情報の取捨選択がされているだけでなく
脊髄レベルで不要な情報を判断,遮断(遠心的に抑制)していることがわかった.
注意を向けていなければ,遮断されている感覚情報もあるのでは?
能動的注意を向ける(必要な感覚の取捨選択を手伝う)ことで,
 より感覚入力を促進する!

 あらかじめ結果を教えておく、または声かけをすることで注意が向けられれば,
 持ち得る能力を発揮しやすい!
 ただ触れるのではなく、注意を向けることが大切

注意には2通り
 ・受動的注意:外部からの情報に対する受身的な注意
 ・能動的注意:感覚を自分からとりにいく
        意識の焦点化,選択化,情報を取捨選択する過程



能動的注意は頭頂葉の感覚領域からも大切であるといえる
ブロードマンエリアの模式図を思い浮かべてほしい
感覚は・・・ 
 3a野:深部感覚に関与
 3b野:表在感覚に関与
 1.2野(中心後回=1次体性感覚野):深部覚と表在覚の統合に関与し,注意に関わる
    また,能動的接触によって活性化する!
 5野:身体両側の統合。体制感覚と視覚の統合に関与
 7野:運動知覚・身体知覚の統合に関与

 →注意を向けて脳が大事だと感じた情報のみが運動野に作用する

(例)座位での下肢機能訓練
   身体の感覚や動きを認識できるように(下肢への能動的注意を促す)アプローチ
   立位訓練はしていないのに立位姿勢が改善





その2に続く
あんこ

拍手[2回]

PR

この記事へのコメント

Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
管理人のみ閲覧できます
 

あんこカウンター

相互リンク

いつもお世話になっている PTさん,OTさんのブログです

最新コメント

[05/28 Shizuka]
[05/27 志木田孝治]
[12/10 エキセントリック]
[10/16 NONAME]
[09/13 カコ]

フリーエリア

皆で書こう!
あんこドキュメント

グーグルドキュメントで情報共有が出来ればと思い作りました!
  クリックしてみてね

ブログ内検索

バーコード

Copyright ©  -- あんこの会 --  All Rights Reserved

Design by CriCri / Photo by momo111 / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]