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あんこがはみ出るくらい日々奮闘中のセラピストたちのブログ。 ぜひご一読を!

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第17回作業科学セミナー

 2013年11月30日,12月1日



まとめるのが遅くなりました.

inユラックス熱海

2日間でトータル245名の参加.

月1回の勉強会でいつもお世話になっている齋藤さん,宗像さん主導のもと
実行委員のお手伝いをさせていただき.
参加するだけでテンションが高まっているのに,ありがとうございます★

5月ぶりのオブリガードさん,もちはるちゃん,ふじこちゃんに再会し☆☆
(何枚か勝手に写真を入れさせていただいています.
 
何かあればご連絡くださいませ)
 


1日目

感動して泣きそうな齋藤さんのご挨拶から.
2年前に立ちあげた福島県作業科学研究会.
ついにこの日を迎えることができた.


裾野を広げたかった侍さん.

参加者のうち非会員が多数を占めてくれたことがとても嬉しい.

素晴らしいご講演,発表の数々でしたが,私は何度か離席いたしました.
聞き漏らしている部分がありますので,
聴講された皆様,ぜひご指導くださいませ.




まずは特別講演
木田佳和先生(介護老人保健施設 楢葉ときわ苑)
『震災から現在,そして未来へ
~作業的存在としての姿を取り戻す~』


第1章
間近で体験された先生だからこその壮絶な,とてもリアルな被災体験のお話.
先生は福島県いわき市在住.

震災や原発の影響で,慣れ親しんだコミュニティーは崩壊.
大切にしていた作業も奪われた.

第2章
作業が奪われ,弱っていく人々をみて.
もう一度意味のある作業を取り戻すための支援を!と動き出す.
2013年3月.
日本初となる,仮設の介護老人保健施設を創設.

環境は作業や想いの表出までも制限する.
作業は安易に提供してはいけない.
想いを理解した上で,環境設定や方法から,ともに考える


第3章
いまだに先が見えず心の整理ができない被災者が多い.

今できる支援とは・・・
一緒に歩むこと.
 多くのものをなくし,未来が見えない方々とともに.


この状況下で
私だったら

意味のある作業を支援する!と強い意思を持てたか考えると疑問です.
先生はホンモノのOTです.




ポスターセッション
私が興味を持った演題は,
『成人知的障害者通所施設生活介護事業に
おける作業選択と
意思決定の支援』

さいたま市障害者福祉施設のOTさん.
通所している知的障害を有する13名の方に対し,
『作業選択を援助する生活体験プログラム』を実施.

彼らは未経験な作業が多すぎた.
1年間継続したところ,明確な意思の表出や興味の拡大,
選択した作業から具体的な内容を表出するといった変化が見られた.

プログラムは年間50回.家族面接は年2回.
担当スタッフは2人.参加者は4~10名/回.
実施した活動は視覚的にわかるよう,写真で整理し,家族にもフィードバック.

結果,CLは伝えたいことが増え,発語は2語文から3語文に,
表現方法が多様になり,暴力は減少.

『暴力』と捉えられていた行動.
実は『人を笑わせたかった』だけ


百聞は一見にしかず.
経験していない作業ばかりなのに,そこから自分で選択することはできませんよね.
周囲の認識による選択の幅の制限も大きかったはず.
ステキな取り組みです.



ワークショップ
『作業の捉え方を考える』
受付でもらった名刺の裏に書かれたグループ名で10名程度に分けられ.
グループごとに1人CL役となり,他のメンバーがインタビュー.
CLの作業を深く捉えるためにはどんな情報が必要か?を考える.

どの視点から質問すればより本質に近づけるか?
CLに寄り添い,CLを知っていく能力が必要なOTにとって大事な練習になります.



基調講演
ヘレン・ポラタイコ先生(カナダ トロント大学)
『作業療法に不可欠なこと』

作業は普遍的性質を持つか?

普遍性:一般化できること
特異性:それ特有の性質

作業の基本的前提には,
・人には作業ニーズがある
・作業には治療的力がある
という以前から述べられているものと,

・作業は健康に影響を与える
・作業は時間を構成し生活を構造化する
・作業は人生に意味をもたらす
・作業は特異的である
という点も基本的前提である.

作業の7つの普遍性
1)人は作業的存在である
2)人の作業は特異的である
3)人の作業の形態は環境と人との相互作用から生じる
4)人の作業の機能は人のニーズから生じる
5)人の作業は意味の源である
6)人の作業には力がある
7)人の作業の力は何から影響を受けるのか

 6 )まではよく検証されているが,7 )については今後一層の検証が必要.




そして懇親会(^_^)v
上江洲先生,澤田先生,友利先生,籔脇先生,木田先生と
再会した皆様にあんこ好きの私おすすめのおまんじゅうを渡して(笑)
福島の郷土料理,B級グルメを堪能し,伝統芸能や熱いメッセージにわくわくして★
 




2日目

記念講演
齋藤さわ子先生(茨城県立医療大学)
『作業を通して人を理解すること』


被災者支援の立場からボランティアについて振り返る.

傾聴ボランティア,はよく耳にした言葉.
でも,実際にしていたのは傾聴ではない.
「作業の提供」

大切な作業が奪われたとき,
精神的・身体的健康の維持には作業形態の維持が必要.
身体機能や生活リズムはもちろん,
アイデンティティや自分の持っていたスキルなど.

以前やっていた仕事を再開する,
死別した方がやっていた作業を受け継ぐ,
新たな日課を作る.

そんな作業を通して,
自分の生きている意味,死別者の生きていた意味を確認する.

「人は作業的存在である」
その大前提を再確認し,その人らしい生活の再構築を支援することが必要.




閉会式
あっという間の2日間でした.
ステキなOTが全国にまだまだいる.
いろんな方に触れたいなあ.

来年は山口です.


裏方のお仕事も大好きなので
こんなお手伝いをさせて頂けるのもとても楽しく,

とてもとても幸せな時間でした.
お世話になったみなさま,本当にありがとうございました.

乱筆,お許しください.




あんこ

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